いきなり診察はしません。お子さんに「痛かったり、怖かったりする診察はしない」と理解してもらってから、診察します。
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そんな症状が何度かあると、「病院へ行った方が良いのかな?」と心配になってしまいますよね。
その痛み、もしかしたら「成長痛」かもしれません。
「成長痛」は、
“成長期(幼児期、学童期、思春期)の子どもの足(下肢)の痛みの総称(呼び名)”として、広く使われています。
そのため、膝のオスグッド病や踵のシーバー病など運動をしているお子さんに多いスポーツ障害も「成長痛の一つ」として、表現されてしまうことがありますが、同じではありません。
この状態が2週間~1か月ほど続いている場合は、成長痛が考えられます。
幼児期(3歳)~児童期(12歳)あたりでみられ、特に3歳~5歳あたりは、「一次成長痛」として、足の痛みが現れやすい時期とされています。
有病率は、世界的に10~20%とされ、近年オーストラリアで行われた調査では、4~6歳児の約37%に「成長痛」が認められたと報告されています。
膝が一番多いですが、ふくらはぎ、すね、足の関節、太ももなど、成長痛は主に下肢(かし:足)に痛みが現れます。
痛む場所もいつも同じではなく、その時々によって異なります。
また、痛みを感じる期間も数か月~長い場合には年単位になることもあります。
「成長痛」と呼ばれていますが、実際、骨の成長に伴って痛みが発生することは医学的にはなく、痛みの原因は今のところはっきりしていません。
しかし、成長痛の原因には、ストレスが関係していると考えられています。
大人でストレスが溜まると、頭痛や腹痛が出る人もいますよね?
それと同様に、お子さんの場合、心のストレスが“足の痛み”として現れることがあります。
ストレスというと、「自分がストレスを与えてしまっているの?」と自分を責めてしまいがちですが、そうではありません。お子様は成長の過程で、生活できるようになるうえで年齢ごとに色々なストレスを感じるのです。
ちょうど一次成長痛が多くなる3歳~5歳頃は、親御さんと一日中一緒だった乳幼児期とは異なり、自分でやらなければならないことも増え、ストレスが溜まる時期です。
こうした日常生活を規則正しく行っていくことに慣れていないため、疲れてしまい、ストレスを感じやすくなります。
さらに、小学生(6~11歳)になれば友人関係や学校の先生との関係、習い事へのストレス、12歳以降(思春期)になると異性関係や親子関係など、子どもの成長に伴いストレスの原因も変わってきますが、同じように心のストレスが足の痛みとして現れることがあるのです。
また、幼児期・学童期は足の発達が未熟な時期でもあり、偏平足や、関節が柔らかいお子さんもいます。日中たくさん走り回って活動すると、意外と筋肉が疲労するため、夕方~夜間になると、足の痛みやだるさ、不快感が現れることも原因の一つとされています。
一番大事なことは、成長痛は仮病でなく、痛いものだと理解することです。また、ストレスの要因は、多くははっきりせず取り除くのが困難なため、お子様の痛みにフォーカスを当ててあげます。以下のポイントを参考にして、お子さんのストレスが軽減するような生活を送るようにするとよいでしょう。
足の筋肉のストレッチ体操を行うと、成長痛が和らぐとする報告があります。
・①~④までのストレッチを左右それぞれ10~20回ずつ行います。
・ストレッチは、お子さんが痛みを感じない程度の力加減で行ってください。
成長痛の場合、緊急性のないことがほとんどですが、念のため、骨や筋肉といった組織に何らかの疾患が隠れていないか、整形外科医の中でも小児整形外科を得意とする専門医に診てもらうと、より安心ですね。
成長痛では、痛みは一時的で昼間は痛がらない、痛む場所が日によって違います。
しかし、怪我(外傷)をした記憶がないのに、下記のような痛みがある場合には、早めに整形外科を受診しましょう。
いつも同じ場所が痛い、何日もずっと痛い場合には、何らかの疾患が隠れているサインです。
いしがみ整形外科クリニックでは、以下のポイントを心がけ、丁寧な診察を行っています。
いきなり診察はしません。お子さんに「痛かったり、怖かったりする診察はしない」と理解してもらってから、診察します。
痛みの原因となる関節の柔らかさ・組織の成長の度合い、お子様の周辺環境なども含め診察を行い、充分なカウンセリングの上、治療に当たっていきます。
左右対称など正確に撮れているかを確認しています。
診察の際に、下記のことについてお伺いします。
お子様とご家族が安心して診察を受け、痛みの改善にむかえるよう、全力で治療して参ります。